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読売新聞オンライン「猫学(ニャンコロジー)第3回ねこ路地散歩【和の情緒あふれる「神楽坂」…かの文豪ゆかりの街にはやっぱりネコがよく似合う】」の記事に、日本画家:髙橋友美の紹介をしていただきました。ぜひご覧くださいませ。

日本画の魅力を堪能する!関東〈中・南部〉おすすめ美術館巡り【作品解説&アクセス徹底紹介】

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関東地方には、多くの著名な日本画家の作品を所蔵している美術館があり、古今の日本画が豊富に展示されています。

今回は、関東地方の中・南部3県(埼玉・千葉・神奈川)のおすすめの美術館をいくつかピックアップし、それぞれの特色に注目して、あなたの旅を計画する手助けをします。

日本画の精緻なディテールと繊細な色使いを近くで感じることで、日本の美術とその深い歴史に触れることができるでしょう。

目次

埼玉県立近代美術館

埼玉県立近代美術館は、埼玉県出身及び在住の作家や作品を中心に展示している美術館です。

埼玉県立近代美術館

埼玉県立近代美術館は、埼玉県さいたま市の浦和北公園内にある美術館です。

建物の設計は、建築家:黒川紀章によるものです。
この美術館は、黒川紀章が手掛けた最初の美術館建築です。

浦和北公園 「武蔵浦和なび」 より
武蔵浦和なび
浦和北公園 北浦和公園は、北浦和駅が最寄駅となり、北浦和駅西口から徒歩5、6分くらいのところにある小さな公園です。結構誤解されることが多いですが、北浦和公園と浦和北公園は別...

美術コレクション

埼玉県立近代美術館は、国内外初め、埼玉県ゆかりの作家など多くの美術品を所蔵しています。

作品紹介

《長江晴楼図(ちょうこうせいろうず)》橋本雅邦(はしもと がほう)
《長江晴楼図》橋本雅邦 彩色、絹、軸 66.9×139.8cm 1895(明治28)年頃
埼玉県指定有形文化財

「長江」は長い流れの大河を意味し、中国の「揚子江(ようすこう)」の別称として使われています。

本作は、高士が楼閣から、漁に出ている数隻の小舟を眺める光景を描いた作品です。
前景の樹木や建物の表現における線の抑揚や墨の濃淡の妙には、狩野派の俊才であった雅邦の技量の確かさと格調の高さがうかがえます。

一方、中景の川面と遠景の山並み等は淡く墨をぼかすことによって遠近感を表しています。
北宗系漢画をもとにしつつ広大な空間表現がなされており、日本絵画の革新を目指した雅邦の意欲が現れた作品です。

埼玉県立近代美術館 Facebookより

長江の雄大な景観とそこに建つ晴楼(せいろう)と呼ばれる観賞用の建築物を題材にしています。
雅邦は、遠くに広がる長江の流れと、その前景にある晴楼を通して、中国の風景を独特の視点から捉えています。

  • 作品には、細やかで緻密な線描により、晴楼の精緻な建築様式が描かれており、その構造の美しさが際立っています。
  • 晴楼は、静謐な自然の中に設えられ、瞑想や自然観賞の場としての役割を果たしていることが想像されます。
  • 建物の周囲には樹木が生い茂り、その繊細な葉の一枚一枚まで丁寧に描かれており、風景画に深みとリアリティを与えています。
  • 背景には、霞がかった遠景が広がり、その微妙なグラデーションが遠近法を駆使して表現されています。
    これにより、視覚的に広大な長江の流れを感じさせ、景観の広がりと空間の奥行きを効果的に描写しています。
  • また、水面に浮かぶ小舟が生活の営みを暗示しており、静寂ながらも生き生きとした風景が伝わってきます。
  • 橋本雅邦のこの作品は、中国風景を日本画の手法で描きながらも、独自の解釈を加え、東洋の美意識を色濃く反映しています。

彼の描く風景は、単なる自然の描写を超えて、そこに住む人々の文化や歴史、そして詩情を感じさせるものとなっています。
雅邦の筆致からは、東洋の自然と人間との調和の美が感じられます。

「長江晴楼図」は、日本画における風景表現の傑作として評価されています。

墨だけで、景色の色や空気感、湿度まで想像できるような表現に、深い感銘を受けました。

この作品は、見る者に対し静かな語りかけとも言える繊細な筆のタッチで、風景の持つ情緒を見事に伝えています。

アクセス

住 所:〒330-0061 埼玉県さいたま市浦和区常盤9丁目30−1

髙橋 友美 Yumi Takahashi
日本画家 Nihonga Artist
日本画情景 - Scenes Art -
この言葉に相応しい絵を描くことをテーマにしています。

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この記事を書いた人

日本画家

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