日本画は、日本独自の画法や画材で描かれる美しい絵画です。
日本画には、伝統的な花鳥風月や人物画だけでなく、現代的な表現もあります。
しかし、日本画を描くには、専用の絵具や紙、筆などの画材が必要です。
これらの画材は、一般的な画材屋ではなかなか手に入らないこともあります。
そこで、今回は、東京都内にある老舗の日本画材専門店を巡る旅をご紹介します。
日本画の魅力に触れることができるおすすめのお店です。
日本画に興味がある方は、一度自分で描いてみると、その深みや楽しさがわかります。
得應軒(谷中)
得應軒(谷中)は、明治維新後に創業された老舗の画材店です。
日本各地から厳選した画材を取り扱っています。
創業者である宮内得応は、絵画専門の筆を開発し、「画筆の祖」として知られています。
当時、多く輸入されていた中国製の筆に代わり、日本の文化に合うように設計された筆が多数生産されました。
これらの筆は、著名な画家たちの意見を取り入れて作られ、その中には「長流」「削用」「則妙」などがあります。
宮内得応の三男である大助も父の後を継ぎ、筆職人として活動を始めました。
また、大助とその妻さくは店先で筆を販売し、多くの著名な画家が訪れるようになり、店は画材全般を扱うように発展しました。
特に日本画用の和紙は豊富で、高知麻紙や薄美濃紙などがあります。
また、和紙以外にも絵具や筆なども豊富に扱っています。
近くに東京藝術大学があり、日本画専攻の学生や教授、関係者も良く訪れます。
店内は和紙の風合いが感じられる温かみのある雰囲気です。
店員さんは画材に詳しく、用途や好みに合わせておすすめしてくれます。
アクセス
所在地:〒110-0001 東京都台東区谷中1丁目1−22
TEL:03-3823-4116
FAX:03-3823-6973
営業時間
営業時間:9:00~18:00
定休日:日曜、祝日
リンク
お店の詳細は、HP、SNS等をご確認下さい。
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金開堂(谷中)
金開堂は、1910(明治43)年創業の日本画材専門店です。
日本各地から厳選した画材を取り扱っています。
- お店オリジナルの顔料を取り揃えてあります。
- 特に日本画用の和紙は豊富で、雲肌麻紙や金箔や銀箔を貼ったあかし紙などがあります。
店内は、落ち着いた雰囲気です。
店員さんは日本画材に詳しく、用途や好みに合わせておすすめしてくれます。
アクセス
所在地:〒110-0001 東京都台東区谷中1丁目5−10
TEL:03-3821-5733
営業時間
営業時間:9:30~18:30
定休日:日曜
リンク
各情報の詳細は、HP、SNS等をご確認下さい。
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喜屋(湯島)
喜屋は、1927(昭和2)年創業の日本画材料、水墨画材料の専門店です。
自家製の天然岩絵具を含め、数千色に及ぶ絵具を取り揃えています。
また、紙や筆なども豊富にあります。店内は絵具の色彩が鮮やかで、見ているだけで楽しくなります。
店員さんは絵具の配合や調色に長けており、オリジナルの色も作ってくれます。
また、額縁も豊富に取り揃えてあります。
ご覧になりたい方は、店舗の方へお問合せ下さい。
また、教室への入会・問合せにつきましては、(株)喜屋の担当者宛になります。
お問合せ先
所在地:〒113-0034 東京都文京区湯島3-44-6
TEL:03-3831-8688
\詳細はこちら!/
アクセス
所在地:〒113-0034 東京都文京区湯島3丁目44−8
TEL:03-3831-8688
FAX:03-3837-3587
営業時間
営業時間:10:00~18:30
定休日:月曜
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各情報の詳細は、HP、SNS等をご確認下さい。
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得應軒本店(神田淡路町)
得應軒本店は、1884(明治17)年創業の日本画材専門店で、130年以上の歴史があります。
初代宮内市太郎が、筆工としての修業を積み、高い技術で書筆を製作したのち、この地に店を開きました。
店名「得應軒」は、故事成語「得心應手」から名付けられました。
市太郎は、これを機に、「宮内得應」と改名しました。
宮内得應の長男、宮内市松が2代目を継ぎ、画筆の取り扱いを始めることで、店はさらにその専門性を深めました。
- 特に筆は、国内外から厳選した毛を使って自社工房で手作りしており、その品質はプロも認めるものです。
- 絵具も自家製の天然岩絵具や金泥などがあります。
京都の老舗「彩雲堂」さんの「水乾(すいひ)絵具」を店頭で販売されています。
得應軒本店で、直接購入した「水乾絵具」です。
私は、彩雲堂製絵具の発色や伸びの良さに加え、
鉄鉢顔彩の箱や丸い絵皿などパッケージも含めてお気に入りです。
- 基底材のパネルや木枠は、ヤニ留めに柿渋が塗られたものが販売されています。
- 箔盤は、表面に檜を用いて素材を改良することで、従来より滑らかさと滑りにくさを両立させています。
ヤニ留め処理は、意外と手間と時間がかかるので、
すぐ使える物があるのは嬉しいですね。☺️
店員さんは親切で丁寧に相談に乗ってくれます。
ネット注文も可能です。
支払い方法は、全て現金のみとなります。
アクセス
所在地:〒101-0063 東京都千代田区神田淡路町2丁目1
TEL:03-3251-0303
FAX:03-3251-8881
営業時間
営業時間:10:00~18:00
定休日:日曜日、祝日
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各情報の詳細は、HP、SNS等をご確認下さい。
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ウエマツ(渋谷)
ウエマツは、1932(昭和7)年、渋谷駅前の宮益坂下に上松絵絹店として開業しました。
現在は、日本画・洋画・額縁の総合画材店です。
伝統的な日本画材料をはじめ、最新の絵画材料まで取り揃えています。
特にオリジナル商品の「アートグルー」は、日本画から洋画、水彩、アクリル画に至るまで、垣根を超えた使い良い画材です。
店内は広くて明るく、色々な種類の画材が見られます。
店員さんは画材の知識が豊富で、制作の相談にも乗ってくれます。
アクセス
所在地:〒150-0002 東京都渋谷区渋谷2丁目20−8
TEL:03-3400-5556
営業時間
営業時間:10:00~19:00
定休日:年末年始、日曜日
リンク
各情報の詳細は、HP、SNS等をご確認下さい。
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小津和紙(日本橋)
小津和紙は、江戸時代前期の1653(承応2)年に創業した和紙の専門店です。
日本画の師匠に当たる先生に紹介していただきました。
店内には、全国の和紙を中心に、絵画、書道、工芸、インテリアなど幅広い用途にお使いいただける和紙がずらりと並んでいます。
特にオリジナル商品の「日本橋手みやげ」は、日本橋の歴史や文化をテーマにした和紙や小物で、お土産にも最適です。
施設のご紹介
フロア | 施 設 | 概 要 |
---|---|---|
3F | 小津史料館 | (中央区民文化財)、 約1000点の史料を無料で順次公開 | 紙と当社の歴史的関わりを物語る文書類、千両箱などの用具類
小津和紙照覧 | 日本の各地の和紙と紙漉職人を紹介 各地の和紙展示とともに、 その和紙を使用した絵画、版画等の展示や和紙造形作品の展示 プロジェクターによる和紙産地の動画の視聴やオープンスペースでの講演可 ※要相談 | |
2F | 小津ギャラリー | 書道、絵画、ちぎり絵などさまざまな展覧会が開催されています。 |
小津文化教室 | 書道、水墨画、ちぎり絵などの教室を開講しています。 2時間の体験講座もあり | |
1F | 店舗 | 書道用紙、手漉き和紙、工芸用紙、小物 等 |
手漉き和紙体験工房 | 楮(こうぞ)紙の手漉き和紙体験と、紙漉きの実演 小津ギャラリーでの展示・企画と連動し、 各産地の和紙職人による手漉き和紙体験・実演等開催されています。 |
アクセス
所在地:〒103-0023 東京都中央区日本橋本町3丁目6−2 小津本館ビル
TEL:03-3662-1184
FAX:03-3663-9460
営業時間
営業時間:10:00~18:00
定休日:日曜日、年末年始
リンク
各情報の詳細は、HP、SNS等をご確認下さい。
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「東京都内の老舗日本画材専門店を巡る旅~日本画の魅力に触れる」まとめ
今回は、東京都内にある老舗の日本画材専門店をご紹介しました。
得應軒(谷中)
明治維新後創業、和紙の種類が豊富な日本画材専門店。
金開堂(谷中)
明治時代から続く、オリジナル顔料と装飾和紙を扱う画材店。
喜屋(湯島)
自家製天然岩絵具を含む広範な色彩の絵具を提供する専門店。
得應軒本店(神田淡路町)
130年以上の歴史を誇る、高品質な筆と自家製絵具の老舗画材店。
ウエマツ(渋谷)
伝統から最新の画材まで幅広く扱う、革新的な画材店。
小津和紙(日本橋)
江戸時代から続く、文化体験も可能な多機能スペースもある老舗和紙店。
いかがでしたでしょうか?
これらのお店では、日本画の画材だけでなく、日本画の歴史や技法、作品などについても教えてくれます。
日本画の魅力に触れることができるおすすめのお店です。
日本画は、日本独自の美術文化です。
その美しさや深みを感じるには、自分で描いてみるのが一番です。☺️
もし、日本画に興味がある方は、ぜひ一度これらのお店に足を運んでみてください。
日本画の世界が広がること間違いなしです。
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